クラシック・ギターの弦交換方法

グラナダでお世話になったマエストロ、マヌエル・ベジード氏直伝の弦交換方法です。
慣れないと面倒な作業ですが、弦を交換すればとても美しい音色を得ることでしょう。
また、ギターのコンディションを知り、メンテナンスができる大切な作業です。
さらに楽器がかわいくなること間違いなしです!(笑)


このコーナーにアクセスされる方へ
大変多くの方々からこのページに関する質問を頂きますが、
生徒以外の方への返答は(誤解を招くため)致しかねます。
教室にお越し頂ける方は是非体験レッスンをご利用ください。


張ってある弦をはずします
(1) 手で糸巻きをゆるめてもよいのですが、写真のような道具(ストリング・ワインダー)を使うと何倍も速く弦の交換をすることができます。通常は一本ずつ弦をはずして交換していきます。全ての弦を一度に外すのは大きなメンテナンスをする時だけです。 (2) 弦は通常、糸巻きの芯に結び付けてありますから千枚通しや目打ちを使って結び目を解くとよいです。大切な爪を傷つけなくてすみます。愛器を傷つけないように慎重に作業してください。
 
 
弦を袋から出します
(1) 弦のセットから1つずつ弦を取り出します。重要なのは何弦を取り出したかということです。大抵は英語で <弦番号に -th, -st, -nd> と記載されています。私は6弦から5, 4, 3…弦と交換することをおすすめします。弦がさばきやすいですし、チューニングを合わせやすいです。 (2) 弦を袋から出すとこのように丸まっています。丁寧にほどきましょう。色の変わっている方、またはヨレのある方をヘッド側に使用します。(写真は巻き弦ですがナイロン弦も同様にします)弦の製造精度の低い部分をヘッド部で巻き取ってしまおうということです。
少しでもヨレが取れるように、指で簡単にしごいてください。
 
 
ブリッジに弦を結びます(低音弦・巻き弦)
(1) 写真のようにサウンドホール側から弦を通してください。私はちょうどよい長さで弦が結べるようにプラスティック板をボディに敷いて作業します。(楽器保護と定規の代わり) (2) 6cm程(ギターにより異なる)弦を通したら折り返します。その後は通した弦をサウンドホール側の弦の下をくぐらせます。この場合、体から見て奥から手前に向かってくぐらせています。
 
(3) 弦をくぐらせたらこのように折り返してください。 (4) ブリッジの穴と折り返している弦の隙間に、通した弦を差し込んでください。上手く作業ができれば、弦を約1cmほど指でつまんでいることと思います。
 
(5) そうしたら力をゆるめず、右手は下の方へ(表面板スレスレまで)
弦を押さえつけながら左手で弦を真直ぐヘッド方向へ引っ張ります。
これでラフに弦を固定できたと思います。
※弦を巻き上げるまでブリッジに固定した弦は触らないほうが良いでしょう。
 
 
糸巻きに弦を結びます
(1)ヘッドに弦を結ぶ際は、まず弦がどのように巻き取られていくか見当をつけます。結んだ際に、巻き取られる弦が余った弦をまたがないようにするためです。これでムラなく弦が糸巻きに巻かれ、正確にチューニングができるようになります。 (2)弦をまっすぐ引っ張りながら穴に通します。上から下に通し、ボディ側から上に持ち上げ、先程見当をつけた弦の巻かれる方向とは逆に弦の余りが出るように、一回団子結びをします。この写真の場合は上に弦が巻かれるので、下に余りを出しています。
(3)弦を結んだらこのように姿勢を変え、先程の弦の
余りを引っ張りながら巻き上げていきましょう。
ストリングワインダーを使うと便利です。
※下のナイロン弦も同様にヘッドに結びます。
確認
ペグ(糸巻きのノブ)を回す方向を確認して下さい。
低・高音弦共にヘッド裏から見て時計逆回りで巻き上げ。
チューニングを確認しながら巻き上げること!
 
 
ブリッジに弦を結びます(高音弦・ナイロン弦)
(1)低音弦と同様にサウンドホール側から弦を通します。先程より少し長めに弦を出しましょう。そうしたら以前とは逆に体の手前側から奥に向かってサウンドホール側の弦の下をくぐらせます。 (2)弦をくぐらせたらブリッジの穴から出ている弦とブリッジの間に2回、弦を通します。写真は一回目です。ナイロン弦はとても滑りやすく、掴みづらいので慣れが必要かもしれません。何度もトライしてください。
(3)2回弦を通したら同様に力を緩めず、右手は下に
弦を押さえつけながら、左手でサウンドホール側の
弦を引っ張りましょう。どうですか?結べたでしょ?


できあがり!
以上のことを踏まえて作業をするとこのように仕上がります。ご自分のギターと比べてみてください。(上の写真をクリックすると拡大された写真が表示されます。)
※ヘッド側は余った弦を写真のように巻いておくと、突然弦が切れたときに余った分を戻して使える場合があります。切らずにとっておくのが良いと思います。

アドバイス

1.交換したばかりの弦はなかなかチューニングがあいません。そこで無理に弦を引っ張り、チューニングの安定を試みるギタリストをプロ・アマ問わず見かけます。これはギターに大きなダメージを与える恐れがあるので、時間があるならそのまま放っておき、チューニングが安定するのを待ちましょう。ですから一日の練習の終わりに弦交換をするのがベストです。

2.交換した古い弦は取っておきましょう。演奏会の直前に弦が切れた場合、古い弦に付け替えればチューニングの安定にかかる時間が短縮されます。(日頃のマメな弦交換がこういう時にモノを言います。)


弦を張るときのコツは「真っ直ぐ、あそびが無い」です。


ギターのチューニングをしましょう!

弦が細い←→弦が太い

1弦

2弦

3弦

4弦

5弦

6弦

E

B

G

D

A

E

上のアルファベットをクリックすると正しいチューニングの音が聴けます。
(各258KB、非圧縮モノラルwavファイル 使用チューナーBOSS TU-12H)

アルファベット←→ドレミ 対応表

C

D

E

F

G

A

B

ファ



弦交換は月に一度、少なくとも二ヶ月に一度は行いましょう!

参考リンク「なんでも掲示板:クラシックギター弦について

当教室では、ギター演奏と製作理論に明るい講師が専任で指導を行います。
ソフトとハードの面から最も理想的な形でギターを勉強することができます。

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