Wikipediaより

スペインではギターと闘牛は日常生活の延長線上にあった…

 この写真のギタリストは、クラシックギターの父と呼ばれる フランシスコ・タレガ(スペイン 1852~1909)です。「アルハンブラ宮殿の思い出」や「アラビア風奇想曲」など、美しいギター曲をたくさん残しました。すっと伸びた彼の指先をご覧ください。握力を入れているというよりは、肩から指先へと順番に脱力したような体の動きが見てとれます。ギターを弾くには握力が必要と思われがちですが、この写真が証明するように、本来ギターは力で弾く楽器ではないのです。

 実はこのような体の使い方は、闘牛と無関係ではありません。スペイン留学時、私には闘牛士の友人がいました。当時の私は彼の練習を何度も手伝いました。闘牛士の両足は大地に根差し、その動きが背骨を伝わると、華麗なムレータ(赤い布)さばきで牛は翻弄されます。闘牛士は、人間の力では対抗できない猛牛「剛」に対し、脱力と身体操作を駆使した「柔」で対応します。実はタレガのギター奏法と闘牛の間には、スペインの「姿勢文化」が通底しているのです。

ロンダの闘牛場
1993年スペイン ロンダの闘牛場にて

良い音がなければ音楽にはならない

 これはクラシックギターだけではなく、アコースティックギターやエレキギターも同様です。脱力した指先で奏でられるギターの音こそが最良の音です。ぬけの良いキラッとした芯のある音と豊かなボディを同時に備えた音、これこそがギターがその性能を発揮している時の音色です。

 そんなスペインギター伝統奏法に興味を持って頂けたら、ぜひ見学・体験レッスンにいらしてください。手が硬くても、音楽経験がなくても、ギターの音が好きな方なら才能ありです!無理なく上達できます。あなたもかっこよくギターを弾いてみませんか?

ホセ・ルイス・ゴンザレス先生
ギターから至高の音色を紡ぐ先生でした

JR大塚駅北口徒歩2分
吉住ギター&スペイン語教室
東京都豊島区北大塚2-8-12-103
☎070-5568-8725